フッ素の効果について
こんにちは、左京山歯科クリニックの院長の宮崎です。
みなさんは歯磨き粉にフッ素が入っているものを使われていますか？現在市販の歯磨き粉の90％以上はフッ素を含んでいるものが売られているとのデータがありますので、薬局や歯医者さんで何気なく購入している歯磨き粉はほとんどがフッ素入りのものではないでしょうか。
虫歯予防に良い、というのはなんとなく聞いたことがあるかもしれませんが、どうして効果的なのかははっきりと知られていないかもしれません。
今回はフッ素の効果について詳しく見ていきましょう。
そもそも虫歯はどうしてなるのでしょうか。虫歯は歯の表面についた汚れによって作られた酸が歯の成分をつなぎ合わせているミネラルイオンを分解していくことで溶けていきます。このままほかっておくと歯の穴が空いてしまい、虫歯となります。
この時、お口の中にフッ素（実際にはイオン化したフッ化物イオン）があると、溶け出てしまったミネラルイオンの代わりにフッ素が歯の成分をつなぎ合わせることで通常よりも酸に強い層ができて虫歯になりにくくなるとされています。
最近ではこれだけでなく、フッ素の効果としてお口の中にフッ化物イオンがたくさんある状態で歯が酸により溶け出すと歯にも含まれているフッ化物イオンの量が増えて歯に沈着すると言われています。
ほかにも汚れ自体にフッ素が取り込まれると酸を作る機能が抑制されるとも言われていますが、実際の臨床での条件でそのような効果が認められたとの報告はありません。
まとめ
フッ素入りの歯磨き粉を使った方が虫歯予防には効果はありますが過信してはいけません。フッ素入りだから虫歯にならないと言う事はありません。虫歯予防で大切なのは食生活習慣やきちんとしたブラッシングです。いくらフッ素入りの歯磨き粉で磨いていても間食が多かったり、歯磨きも1〜2分で終わっていては虫歯になってしまうでしょう。
虫歯になりやすい人はフッ素入りの歯磨き粉＋キシリトールガムやリカルデントが入っているMIペーストなどを使うとよりいいと思います。フッ素は虫歯予防の補助と考えましょう。
監修者情報
052-623-3300
